化粧品研究開発における肌分析機と肌診断機の活用
化粧品の研究開発では、製品の有効性や肌の変化を客観的に評価するために、さまざまな皮膚測定方法が活用されています。
特に、肌分析機や肌診断機を用いた非侵襲的皮膚イメージング(non-invasive skin imaging)は、同一被験者の肌を標準化された条件下で繰り返し測定し、製品使用前後の変化を定量的に比較する方法として活用されています。
これは、目視評価や主観的なアンケートだけでは確認することが難しい肌の変化を、画像と数値データによって分析できるという点で意義があります。
1. 化粧品使用前後の肌の変化を客観的に評価できます
化粧品の有効性評価では、製品使用前と一定期間使用した後の肌状態を比較する方法が広く活用されています。
肌分析機を利用すると、研究目的に応じて、以下のような肌特性を画像に基づいて評価できます。
- シワ
- 毛穴
- 色素沈着
- 肌のトーン
- 赤み
- 肌のキメ
- UV関連の肌特性
- ポルフィリンなど
例えば、製品使用前をベースラインとして設定し、4週間後、8週間後、または12週間後に同一被験者を再測定することで、肌状態の変化を定量的に比較できます。
実際に、皮膚イメージングシステムを使用し、スキンケア製品使用前後の色素沈着、シワ、肌のキメ、毛穴、UV色素沈着、PIE、PIH、皮脂、ポルフィリンなどの変化を評価した研究が数多くあります。これらの研究では、一定期間製品を使用した後に複数の皮膚指標を測定し、製品使用に伴う肌状態の変化を分析しています。
この方法は、単に「肌が良くなった」という評価にとどまらず、どの肌特性がどの程度変化したのかを客観的なデータで確認するために活用できます。
2. 製品使用直後に現れる変化も測定できます
肌分析機の活用は、製品の長期使用による変化の評価だけに限定されるものではありません。
化粧品の中には、製品使用直後に現れる肌外観の変化が重要となるものがあります。
このような製品では、使用前後の水分、肌表面、毛穴などの変化を短い時間間隔で測定する研究が行われています。
例えば、最近の研究では20名の女性を対象に、顔の片側に化粧品を塗布し、反対側を対照部位とするスプリットフェイス試験が用いられました。
製品使用前と使用15分後に肌を測定した結果、製品を塗布した部位において、毛穴の大きさや面積、肌表面の粗さ・滑らかさに関連する変化が観察されました。
このように、肌分析機を利用すると、
使用前 → 使用直後 → 15分後 → 30分後 → 1時間後
などの時間間隔を設定し、即時的な肌の変化を評価する研究設計も可能です。
これは、フェイスマスク、化粧下地、トーンアップ製品など、使用直後の外観変化が重要な化粧品の評価にも活用できます。
3. 肌分析機の再現性が研究の信頼性を高めます
化粧品研究で肌分析機を活用するには、単に肌を撮影できるだけでは十分ではありません。
同じ肌を繰り返し測定した際に同様の結果が得られるか、つまり同一環境における反復可能性と再現性を確認することが重要です。
製品使用前後に観察された差が実際の肌の変化なのか、それとも測定過程で発生した変動なのかを区別する必要があるためです。
肌分析機による撮影は、一般的な撮影よりも高い再現性を確保でき、試験の信頼性向上につながります。
4. 肌分析機を使用すると「いつ変化が現れるか」も確認できます
製品の有効性を評価する際には、最終結果と同じくらい変化が現れる時点が重要です。
例えば、長期間の使用が必要な製品の場合は、
ベースライン → 2週間後 → 4週間後 → 8週間後
というスケジュールで繰り返し測定できます。
一方、即時的な効果が重要な製品の場合は、
ベースライン → 使用直後 → 15分後 → 30分後 → 60分後
のように短い時間間隔で測定できます。
このように繰り返し測定したデータを利用することで、単純なBefore & Afterの比較にとどまらず、肌変化の時間的推移(time course)を分析できます。
したがって、肌分析機は製品使用後の最終結果を確認するための装置だけではなく、肌の変化がいつから現れ、どのように推移するのかを追跡する測定ツールとしても活用できます。
化粧品研究をサポートできる機器
肌分析機や肌診断機は、化粧品研究において単に肌状態を表示する装置ではなく、製品使用に伴う肌の変化を客観的に測定するための研究ツールとして活用されています。
実際の研究では、皮膚イメージング装置を用いて、シワ、毛穴、色素沈着、肌のトーン、肌のキメ、赤みなど、さまざまな肌特性の変化を評価しています。
近年では、製品使用15分後など、短時間で現れる肌表面や毛穴の変化まで、非侵襲的イメージングによって評価した研究も報告されています。
化粧品研究チームが肌分析機を活用することで、以下のような研究が可能になります。
- 製品使用前後の肌変化の評価
- 即時的な肌変化の評価
- 長期使用に伴う変化の追跡
- 肌特性ごとの変化分析
- 製品の有効性評価に必要な客観的画像データの取得
結局、肌分析機の研究上の価値は単に肌を撮影することにあるのではなく、
標準化された皮膚画像 → 定量データ → 反復測定 → 製品使用に伴う変化の分析
という研究プロセスを構築することにあります。
化粧品の研究開発において、肌分析機は肌の変化をより客観的に理解し、製品研究に必要なデータを確保するための重要な非侵襲的測定ツールとして活用されています。
肌・化粧品研究においてJANUS Proで確認できるデータはこちら ▼
https://www.pie.co.kr/jp/customer/usage.php?ptype=view&idx=6410&page=1